アセットマネジメントとは?主な業務内容を分かりやすく解説

不動産業界では、「アセットマネジメント」という職種があります。

端的に言えば、投資家やオーナーの代わりに資産(アセット)を運用する仕事です。

「なんだか難しそう」「金融の専門家がやる仕事」といった印象を持つ人も多いかと思います。

確かに、アセットマネジメントは高度な知識と専門性が求められる分野です。

ですが、アセットマネジメントなどの不動産金融業界は中途採用が中心で、転職者の3〜4割は異業界出身者ですので、未経験でも転職は可能です。

また様々な企業が続々と不動産金融業界に参入しており、それらの企業が不動産業界や金融業界から積極的に中途採用を進めています。

今回は、一見すると複雑に見えるアセットマネジメントの業務を、できるだけ分かりやすく解説していきます。

入り口として全体像の把握に繋がるはずでので、是非最後まで読んでみてください。

アセットマネジメントとは?

「アセットマネジメント」とは、投資家やオーナーに代わって、その資産(アセット)の価値を最大限に高めることを目的とした、総合的な管理・運用業務を指します。

アセットマネジメントの対象となる資産は、不動産、有価証券(株式、債券など)、その他の金融商品など多岐にわたります。

アセットマネジメントの主な業務

アセットマネジメントの主な業務は、以下の3つの部門に大別されます。

  • 運用部門(フロントオフィス)
  • 営業部門(フロントオフィス)
  • ミドル・バック部門(ミドルオフィス・バックオフィス)

また、運用・営業部門はフロントオフィスとも呼ばれ、ミドル・バック部門はミドルオフィス・バックオフィスとも呼ばれます。

フロントオフィスが資産運用の意思決定に係る業務、バックオフィスが実際の資金決済に係る業務、それ以外のオペレーション業務がミドルオフィスの業務という位置付けになっています。

では、それぞれの部門の業務について詳しく見ていきましょう。

運用部門(フロントオフィス)

運用部門(フロントオフィス)では長期的な運用収益を実現するために、投資意思決定をめぐり幾つかの役割が必要となります。

主な役割としては以下の5つが挙げられます。

  • ファンドマネージャー/ポートフォリオマネージャー
  • アナリスト
  • エコノミスト
  • ストラテジスト
  • トレーダー

それぞれの役割を見ていきましょう。

ファンドマネージャー/ポートフォリオマネージャー

「ファンドマネージャー/ポートフォリオマネージャー」は、投資家から集めた資金をどのように運用するかの投資判断を行います。

アナリスト

「アナリスト」は、市場や企業の業績などを分析し、投資判断に役立つ情報を提供します。

エコノミスト

「エコノミスト」は、金融市場の動向やマクロ経済を分析し、経済状況を予測します。

ストラテジスト

「ストラテジスト」は、経済動向に基づいて、適切な投資戦略を検討・立案します。

トレーダー

「トレーダー」は、ファンドマネージャーなどの判断に基づき、実際に市場で売買を行います。

 

会社によっても異なりますが、運用部門の業務のステップとしては、「トップダウンアプローチ」と「ボトムアップアプローチ」のスタイルがあります。

トップダウンアプローチは、エコノミストやストラテジストがマクロ経済分析や社会情勢、投資環境の予測などの分析を行い、それに基づいて投資方針の枠組みを決定して、投資対象まで選別していくスタイルです。

ボトムアップアプローチは、アナリストが個別企業の財務分析に基づき企業価値の評価、バリュエーション等を行い、ポートフォリオを構築していくスタイルです。

いずれにしても、最終的にはファンドマネージャーやポートフォリオマネージャーによって投資判断が決定され、それに基づいてトレーダーが実際にマーケットで適正な価格やコストで売買します。

営業部門(フロントオフィス)

主な業務は以下です。

  • 顧客(個人投資家、機関投資家など)に対しての運用商品の説明や提案、運用報告など
  • 投資信託の販売会社との連携や、機関投資家向けのオーダーメイドの運用ソリューションの提供など

ミドル・バック部門(ミドルオフィス・バックオフィス)

ミドル・バック部門(ミドルオフィス・バックオフィス)の業務は、オペレーション業務の中に位置しています。

前述の通り、フロントオフィスが資産運用の意思決定、バックオフィスが実際の資金決済、ミドルオフィスがそれ以外のオペレーション業務をそれぞれ担います。

運用会社によってミドルオフィスとバックオフィスの役割が多少違うところもありますが、一般的には以下のように分担されています。

ミドルオフィス

ミドルオフィスは、フロントの運用や営業をサポートする役割です。

具体的には、運用パフォーマンスの測定・分析、リスク管理、レポーティング、各種データ管理などが挙げられます。

バックオフィス

バックオフィスは、決済に係る業務を担っています。

具体的には、約定処理、キャッシュ管理、残高管理、権利保全、ファンド計理、信託銀行とのデータ照合などが挙げられます。

 

上記をふまえ、ミドル・バック部門(ミドルオフィス・バックオフィス)において、とりわけ主とされる業務は以下の4つです。

  • リスク管理
  • 運用ディスクローズ
  • 約定処理・キャッシュ管理・残高管理
  • 計理

それぞれ見ていきましょう。

リスク管理

運用状況のリスクをモニタリングし、運用方針からの逸脱がないかチェックします。

運用ディスクローズ

投資家向けに運用報告書などを作成・提供します。

約定処理・キャッシュ管理・残高管理

取引の実行や資金、資産の管理を行います。

計理

ファンドの会計処理を行います。

 

以上がアセットマネジメントの主な業務です。

不動産のアセットマネジメント

ここまで全般的なアセットマネジメントの業務について見てきましたが、ここからはとりわけ不動産に関するアセットマネジメントにおいて含まれる業務を見ていきましょう。

不動産のアセットマネジメントの主な業務

不動産に関するアセットマネジメントの主な業務としては、以下の6つが挙げられます。

  • 物件の購入・資産選定
  • 運用計画の策定と実行
  • 資産の収支管理とキャッシュフローの最適化
  • テナント管理と賃貸運営
  • 建物運営管理・建物修繕管理
  • 資産売却とポートフォリオ再編

順番に解説します。

物件の購入・資産選定

投資目的に合った物件を選定し、購入します。

運用計画の策定と実行

収益最大化のための運用戦略を立て、実行します。

資産の収支管理とキャッシュフローの最適化

家賃収入や経費などを管理し、キャッシュフローを最適化します。

テナント管理と賃貸運営

テナント誘致や賃貸契約の管理などを行います。

建物運営管理・建物修繕管理

建物の維持管理や修繕計画を立て、実行します。

資産売却とポートフォリオ再編

適切なタイミングでの売却判断や、ポートフォリオの見直しを行います。

 

以上が不動産のアセットマネジメントの主な業務です。

まとめ

今回はアセットマネジメントの業務について解説しました。

アセットマネジメント業務は、高度な専門知識と市場分析能力、そして顧客のニーズに応えるためのコミュニケーション能力が求められる重要な役割です。

とはいえ、冒頭で述べた通りアセットマネジメントなどの不動産金融業界は中途採用が中心で、転職者の3〜4割は異業界出身者ですので、未経験でも転職は可能です。

続々と企業が不動産金融業界に参入している背景もあり、積極的に中途採用が進められているので、挑戦しやすい環境にあると言えるでしょう。

比較的高報酬を得られる仕事でもありますので、興味がある方は是非チャレンジしてみてください。

以上、最後まで読んで頂きありがとうございました。

私がこの記事を書いたよ!

おゆき

おゆき アセットマネージャー、副業ブロガー / 男性

建築会社で主に「アセットマネジメント」と「土地活用コンサルティング」をしています。 ブログ副業で稼ぐノウハウブログも運営中。 「人を豊かにすることが、自分自身が豊かになる最善の方法」をモットーに情報を発信しています。

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